【まとめ】アジア系アメリカ人が題材・多数出演のドラマ一覧

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このブログのAsian Starsというカテゴリーでアジア系アメリカ人俳優さんや映画・ドラマについて記事を書いてきましたが、アジア系アメリカ人が題材になっていたり、アジア系アメリカ人の出演者が多いもしくはメインキャラクターを務めている作品のまとめを作ることにしました。

まずこちらはドラマの一覧です。随時更新していきます。「出演者が多い」、「メインキャラクターを務める」と言って選出しているのは筆者の独断ですのでその点はご了承ください。

映画の一覧はこちらでご覧いただけます。(執筆中)


高い城の男(2015〜2019)

原題:The Man in The High Castle
配信:Amazon Prime オリジナル
シーズン:全4シーズン
ジャンル:SF

あらすじ・概要
「第二次世界大戦に大日本帝国とナチスドイツが勝利した」もしもの世界を舞台にしたSF小説が原作のドラマシリーズ。私はこの作品が好きで、日本でなぜもっと話題にならなかったのか不思議でなりません。(日本の描き方が雑、日本語を話せない俳優たちが片言の日本語のセリフを話す、やたら日本人キャラクターが切腹や自決をしたがる、など受け入れがたい要素が多いせいだと思っています)
大日本帝国がアメリカの西海岸を占領し、ナチスドイツが東海岸を占領。アメリカ人は西海岸では天皇陛下万歳、東海岸ではナチス式敬礼を強要されながら弾圧される日々を過ごしている。主人公のジュリアナは日本の占領下にあるカリフォルニア州サンフランシスコに住んでいる。合気道を習い、日本語を熱心に勉強しているような善良な市民。ある日ジュリアナは何かから必死に逃げてきた様子の妹から「アメリカが戦勝国となった世界(ブログ筆者をはじめとする我々が住んでいる世界のことですね)」が映っている不思議なフィルムを「高い城の男に渡してくれ」と託される。その後日本軍に妹が射殺され、妹が命を懸けて運んできたそのフィルムを手に、「高い城の男」のもとを目指す…というのが大まかなストーリーです。

おすすめポイントと出演者について
大日本帝国がテーマなだけあって、日系アメリカ人俳優のヒロユキ・タガワさんをはじめとする、アジア系の男性俳優が多く出演しています。日本からはモデルのTAOさんも出演されていました。
日本語が話せない俳優たちの日本語セリフの時に日本語字幕がつかないので、なんと言っているのかわからないのが残念でした(泣)が、日本は第二次世界大戦の敗戦国として占領された過去があり、それがリバースした世界をフィクションとしてですが観てみるととても興味深いです。もしリバースしていたらこんな世界になっていたかも?と妙に説得力がある部分もあって、熱心に作り込まれたドラマだなとも思います。(もちろん日本語が間違っていたり、中華街っぽい雰囲気の街が日本の占領下として出てきたり、完璧ではない部分はありましたが)今の世界の方が良いなと少しでも思えたなら、それは素晴らしいことだなとも思いました。
ちなみにナチス側の話もかなり面白いです。ナチス側のアメリカ人主人公ジョン・スミスかっこよすぎ。シーズン1のクオリティが最高で、そこからシーズンを追うことに下り坂です。。シーズン2以降は自己責任でご覧ください!

好きすぎて長くなっちゃったんで、これはまたの機会に記事を書こうと思います。


フアン家のアメリカ開拓記 (2015〜2020)

原題:Fresh Off The Boat
配信;FOXスポーツ&エンターテイメント
シーズン:全6シーズン
ジャンル:コメディ・シットコム

あらすじ
父ルイ、母ジェシカ、子供のエディ、エメリー、エヴァン、そしてルイの母親ジェニーからなる台湾系アメリカ人のフアン一家。1990年代後半、ステーキハウスをオープンするため、住み慣れたワシントンD.C.のチャイナタウンからフロリダ州オーランドに越してくる。アジア人が珍しいオーランドの町で、前途多難な新生活が始まる。(Wikipediaより)
台湾系アメリカ人でシェフ兼フードパーソナリティーのエディー・ファンが自伝として書いた同タイトルの本が原作です。
ちなみに、Fresh off the boatとは「船から降りたて」という意味ですが、アメリカだと「アメリカに馴染んでいない、アメリカに来たてなのが丸見えの人」を揶揄する意味でFresh off the boatを略したFOBと呼んでからかったりするそうです。船で人が移動していた時代の名残りの言葉なんですかね、アメリカらしいですね。

おすすめポイントと出演者について
アメリカンドリームを夢見て台湾からアメリカへ移住してきた両親と、アメリカで生まれ、アメリカ人として教育を受け育っていく子供たちの苦労や世代間のギャップ、アイデンティティーの形成など、アジア系アメリカ人の家庭でよく見られる事情や問題がよく描かれている作品です。また、親が生まれ育った台湾の文化を大切にする姿勢と、アメリカ人として育つ子供たちとの文化的背景の違いから起こるギャップもよく描かれています。人の移動やアイデンティティーについて興味がある方におすすめの作品です。日本での配信がほぼないのが残念すぎます。
主演は映画「クレイジー・リッチ!」でも有名なコンスタンス・ウーと、アントマンやNetflixの「いつかはマイ・ベイビー」でアリ・ウォンと共演したランダル・パクです。クレイジーリッチといつかはマイベイビーについては記事を書いたのでリンクを貼っておきます。
クレイジーリッチ!をやっと観たので感想を述べる
いつかはマイベイビーアリ・ウォンのプロフィール紹介


グッド・プレイス(2016〜2020)

原題:The Good Place
配信:Netflix
シーズン:全4シーズン
ジャンル:シットコム

あらすじ・概要
人生での良い行いはポイントとして集計され、十分な善行を積んだ人間は死後に「グッドプレイス(良いところ)」という天国にも似たような素晴らしい世界で楽しい生活を送ることになる。反対に、悪行が多かった人間は「バッドプレイス(悪いところ)」へ送られ、地獄に似た凄まじい拷問を永遠に受けることとなる。主人公エレノアは車に跳ねられ事故死。目が覚めると「良いところ」の入り口にいた。生前の素行がかなり悪かったエレノアは、良いところでの案内を受けるうちに自分が同姓同名の善人と間違えてここに送られてきたということに気付く。生前の悪行がバレて「悪いところ」に送られないように、素性と素行を隠しながらなんとか「良いところ」にふさわしい人間であろうと奮闘する。
ヴェロニカ・マーズやアナと雪の女王のアナの声でお馴染みのクリステン・ベル主演のドラマです。

おすすめポイントと出演者について
あらすじを見ると面白そうかなんなのかよくわからないと思うのですが、一話20分強でサクサク話が進みますし、重くもなくコメディータッチのシットコムなので気楽に観ることができるのでおすすめです。
そしてメインキャラクターのうち2人がアジア人です。上に貼り付けている写真の右2人です。まずオレンジの服装がジェイソン役のマニー・ジャシントさん。彼はフィリピンのマニラで生まれ、3歳でカナダへ移住。そして一番右の素敵なドレスの女性がタハニ役のジャミーラ・ジャミルさん。イギリス出身で、インド・パキスタンにルーツを持つ両親のもとに生まれました。
グッドプレイスの面白さのキーは、この二人が演じるジェイソンとタハニであると言っても過言ではないかもしれません。ネタバレになるので詳しくは書けませんが、アジア人のステレオタイプを良くも悪くも覆す、憎めない自由なキャラクターとなっています。全体的にとにかく明るく楽しく、たまに泣ける素晴らしいシットコムなのでぜひ観てみてください!


欲望は止まらない!(2018〜2019)

原題:Insatiable
配信:Netflix
シーズン:全2シーズン
ジャンル:コメディ、ドラマ、スリラー

あらすじ・概要
主人公パティはずっとおデブでいじめられてきた高校生の女の子。ある日、体型をからかってきた見知らぬホームレス男性と暴力を伴う大喧嘩。入院するほどの怪我を負ったが、入院中何も食べることができず、そのおかげで激痩せし、スリムな体型に。そのホームレス男性に訴えられたパティを裁判で弁護するボブは弁護士の仕事の傍らでミスコンのコーチをやっていた。今までいじめてきた人たちへの復讐を企むパティと、ミスコンコーチとしても名声を得たいボブ。二人はタッグを組みミスコンでの勝利で人生逆転を狙う。
主演はディズニーチャンネル出身のデビー・ライアン。配信前に「体型差別だ」として炎上していましたが、よく内容を観てみると、むしろ体型や見た目に執着した末路が生々しく描かれているなと思いました。ブラックコメディで、かなり風刺が効いていますし際どい部分も多々ありますので好き嫌いは分かれるかな、と思います。私はブラックコメディー大好きなので、シーズン1・2両方全話観て結構気に入ってます。

出演者について
シーズン1はメインキャラクター2人、シーズン3は一人追加で3人のアジア系アメリカ人俳優が活躍しています。
まず、シーズン1から出演のパティのぶっ飛んだライバルであるディクシー役のアイリーンさんと、シーズン2の新キャラ、イケメン枠のヘンリー役のアレックスさんについては詳しく記事を書いたのでぜひご覧ください。
欲望は止まらない! アジア人女優 アイリーン・チェ プロフィールなどご紹介
欲望は止まらない! シーズン2 ヘンリー役 アレックス・ランディ プロフィール&インスタグラム
そしてもう一人、ドナルド・チョイというパティの同級生役でダニー・カンさんという俳優さんが出演しています。これがかなりシュールな役どころ。
この3人とも、アジア人のステレオタイプからかけ離れたぶっ飛んだキャラクターとなっており、かなり濃くていい味出してます。


ザ・ボーイズ(2019-)

原題:The Boys
配信:Amazon Prime Video
シーズン:全2シーズン(未完)
ジャンル:アクション、SF

あらすじ・概要
ヴォート社に選ばれし7人のスーパーヒーローは「セブン」というチームとしてアメリカの人々を救う名実ともに「ヒーロー」として尊敬されていた。主人公のヒューイはある日、道で恋人のロビンと立ち話しをしていたところ、そこをセブンの一員である超速のヒーローAトレインが通過。目に見えない速さで走るAトレインはロビンを通過し、身体をバラバラにして殺してしまう。途方に暮れるヒューイはヴォート社から賠償提案を受けるが、ヴォート社とAトレインの誠意のない謝罪と態度に激怒。後にビリー・ブッチャーという謎の男と出会い、腐敗したスーパーヒーローたちに鉄槌を下す「ザ・ボーイズ」としての戦いを始める。

おすすめポイントと出演者について
このドラマはとにかくアメリカで大流行していたイメージが強いです。マーベルをはじめとするアメコミスーパーヒーロー映画の大流行の後に、「スーパーヒーローたちが癒着・腐敗していた」という全く新しいコンセプトで始まったこのドラマ。現在シーズン2まで配信されています。首が飛んだり頭が爆発したり、血が飛び散るグロテスクな描写が多い作品ですので苦手は方はご注意ください。
スーパーヒーローと戦う「ザ・ボーイズ」という主人公チームの一員のキミコ・ミヤシロという日本人女性キャラクターが出てきます。演じるのはアメリカで日本人の両親の元に生まれ、日本語を母国語とする女優の福原かれんさんです。このキャラクターについてはネタバレになるので詳しくは書きませんが、言葉は話さないがめちゃくちゃな身体能力を持つミステリアスなキャラクターとなっています。



*この記事は随時更新予定です。