祝アカデミー賞受賞!今まで何してた?元人気子役 キー・ホイ・クァン のプロフィール紹介

Cover photo by Intricate Explorer on Unsplash

「インディー・ジョーンズ魔宮の伝説」のショート・ラウンド役、「グーニーズ」のデータ役でそ一躍有名になったジョナサン・キーことキー・ホイ・クァン。その後30年もの間、表舞台に姿を見せていませんでした。そして2022年にエブエブこと「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」のウェイモンド役で俳優業に復帰し、ゴールデングローブでは最優秀助演男優賞を受賞、さらにはアカデミー賞最優秀助演男優賞も受賞し、大注目されています。

彼は世界で一番有名だったアジア人子役と言っても過言ではありません。そんな彼がカムバックを果たすまで、どのような人生を歩んでいたのでしょうか?彼を演技の世界へと引き戻したのは一体何だったのでしょうか?彼のプロフィールを含め、経歴を紹介していきます。


基本情報

誕生日:1971年8月20日
出身地:ベトナム、サイゴン
主な出演作:グーニーズ データ役
      インディージョーンズ魔宮の伝説 ショートラウンド役
言語:ベトナム語、北京語、広東語、英語に堪能


幼少期

キー・ホイ・クァンさんはベトナムのサイゴン(現在のホーチミン市)で中国系ベトナム人一家の9人兄弟姉妹の7人目の子供として生まれました。1975年のサイゴン陥落に伴い、父親とキーさんを含む兄弟5にんは香港の難民キャンプに、母親と他の兄弟はマレーシアに避難。その後1979年にアメリカへと移住しました。アメリカではロサンゼルスで育ちました。


デビュー作:インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説(1984年)

キーさんは12歳で子役としてのキャリアをスタートさせました。そしてデビュー作はインディ・ジョーンズシリーズの3作目である「魔宮の伝説」。ショート・ラウンドというインディのピンチを助ける右腕です。

この役と射止めた経緯がすごいです。
ショートラウンド役のオーディションには海外も含め6,000人もの子供が参加したそうです。元々は弟について行ってオーディション会場に行き、カメラの後ろであーしろこうしろと弟に指示しているうちにキャスティングダイレクターに目に留まり、君もオーディションしてみないかと誘われオーディションに参加。その翌日には電話が来て、監督のスティーブン・スピルバーグと会うことになり、その翌日には監督に加えジョージ・ルーカス、ハリソン・フォードと対面!
キーさんのパーソナリティーを気に入り、ハリソン・フォードとのアドリブシーンを設定。焚き火の前でトランプをして、インディがズルをしたと責めるシーンなのですが、映画でそのシーンは採用されました。恐らくオーディション当時、アメリカに移住してきて間もなかったためスターウォーズもレイダースもジョーズも見たことがなく、ジョージ・ルーカス、スティーブン・スピルバーグ、ハリソン・フォードに会っても誰かわからなかったので、それが逆に良かったんだと思うと後に語っています。

製作陣との最初の対面から3週間後にはロケ地のスリランカに飛んだそう。母親に付き添われ飛行機で撮影に向かったそうです。

ちなみに「ショート・ラウンド」とはどういう意味なんだろうと思っていたのですが、本作の脚本家の愛犬の名前からとったそうです。

2022年にはインディ役のハリソン・フォードと感動の再会を果たしています。共演してから38年の年月を経て、二人はD23というディズニーの展示会で再会しました!泣ける…


グーニーズ(1985年)

インディ・ジョーンズ魔宮の伝説の翌年、スティーブン・スピルバーグが制作総指揮をとった「グーニーズ」のメインキャラクターであるデータことリッキー・ワン役で出演。海賊伝説が残るオレゴン州のアストリアで、海賊がどこかに残したとされる財宝を探す子供たちの冒険が描かれた映画です。

データは中国系の少年で、発明が趣味。いじめっ子に対抗するために発明を多数行っており、ベルトに発明品を取り付け、もしもの時に備えている。熱心な007シリーズのファンでもある。

「インディ・ジョーンズ魔宮の伝説」のプロモーションを行っていた頃、スティーブン・スピルバーグから直々にグーニーズへの出演をオファーされたそうです。

このグーニーズという映画はとにかく当時の子供たちに大人気で、グーニーズのメインキャラクターたちは憧れの的だったそうです。劇中でデータが着ているトレンチコートもコスプレグッズとして人気が高く、トレンチコートに貼られているワッペンのセットが未だに売られていたり、根強い人気を誇っています。子供向けの映画ですが、まだ観たことがない方はぜひ一度観てみてください。

日本映画 パッセンジャー 過ぎ去りし日々(1987)

38歳の若さでこの世を去った歌手・女優の本田美奈子さんが生涯唯一出演した映画です。私も観たことがなく、詳細が不明なのですがリックという役で出演しています。見つけられたことといえば、YouTubeにメイキング映像が残っており、通訳を通して本田美奈子さんとコミュニケーションをとっている様子を見ることができます。


1990年代からの仕事減から映画制作の道へ

1980年代終盤から1990年にかけて、上記のパッセンジャーや台湾・香港の作品に複数出演し、シットコムにもいくつか出演しますが、そのあたりからハリウッドで仕事を見つけることが非常に難しかったそうです。ハリウッドの子役はただでさえキャリアを続けることが難しいのに、当時はアメリカのメディアでアジア人が扱われることは少なく(オタクっぽい脇役キャラや、英語もろくに話せない謎キャラくらいしかなかった)、チャンスが人一倍少なかったのです。

大人になり、演技から離れて南カリフォルニア大学(私立の立派な大学です)の映画専攻に進み、映画の制作側に関わるようになります。卒業後、X -MENの戦闘シーンの振り付けを行うなどし、活動していました。マーシャルアート(武道)に精通し、戦闘シーンを任される背景には、インディ・ジョーンズのセットでテコンドーを習ってから本格的にテコンドーを習得したということがあります。


2018年、演技への復帰を決意

2018年に「クレイジー・リッチ!」が公開されました。この映画はオールアジア人キャストで、大きな成功を収めました。その成功を見たキーさんは、演技への復帰を決意しました。


エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022)

そしてキーさんの記念すべき復帰作となったのがエブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスです。ウェイモンドという役はミシェル・ヨー演じる主人公エブリンの夫で、かなり頼りないお人好しで、弱気な中国系移民の男性です。この映画はマルチバースを転々として進んでいくのですが、「違うバースにいる違うバージョンの自分」をいくつも演じ分けないといけない難しい役どころでした。そこを見事に演じ分け、見事なカンフーアクションを見せたキーさんは多くのメディアで称賛されています。


ゴールデングローブ 助演男優賞 受賞(2023)

2023年1月、アメリカのテレビ・映画を対象とするゴールデングローブ賞の映画部門 助演男優賞を受賞!このスピーチが本当に泣けるんです…まず、自身の生い立ちを描いた映画を作ったスティーブン・スピルバーグが監督賞を受賞しゴールデングローブ授賞式に居合わせているのが感動です。スティーブン・スピルバーグに最初の機会を与えてくれてありがとうと感謝した後、その後の人生でずっと「子供の頃の自分を超えられないのか」と思いながら生きてきたと…そしてこの映画に出会ったと。私はリアルタイムでこれをテレビで見ていて泣きました。本当におめでとうございます!


今後の出演予定の作品(随時アップデート)

・ディズニープラス:American Born Chinese(ミシェル・ヨーと再共演)
・ディズニープラス:ロキ 第二シーズン

グーニーズ2もこれから制作されると発表されていますが、今のところキー・ホイ・クァンさんの参加については情報はありません。



以上、ジョナサン・キーことキー・ホイ・クァンさんの紹介でした。子役から一度は演技を諦め、30年後にカムバックしたこと、本当にすごくて、小さい頃から出演作を観ていたこともあり、自分のことのように嬉しくなっちゃいました。これからも頑張ってほしいです!
エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのキャスト紹介の記事も書きましたので、ぜひご覧ください→【キャスト紹介】エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス